図書は原則として固定資産計上されますが、定価が取得原価となります。大量購入などで値引きが行われた場合、その金額は雑収入として処理することになります。
これは図書を固定資産として計上し、その固定資産に見合った金額が学校に保持すべき資金として保持されることにより(第一号基本金)、教育の質を維持するためのものです。
なお消費税法上、図書の値引きは課税仕入のマイナス取引となると考えられます。
昭和47年10月24日 学校法人財務基準調査研究会
図書については,共通の取扱いにより会計処理を行なうことが適当であると思料したので,この会議において検討を行なった結果,このほど別紙のとおり結論を得たので報告します。
(別紙)
図書の会計処理について
1.長期間にわたって保存,使用することが予定される図書は,取得価額の多寡にかかわらず固定資産に属する図書として取扱う。
2.固定資産に属する図書については,原則として,減価償却経理を必要としないものとする。この場合,図書の管理上,除却の処理が行なわれたときは,当該図書の取得価額相当額をもって消費支出に計上するものとする。
除却による経理が困難なときは,総合償却の方法により減価償却経理を行なうことができる。
3.学習用図書,事務用図書等のように,通常その使用期間が短期間であることが予定される図書は,取得した年度の消費支出として取扱うことができる。
4.図書の取得価額には,原則として,取得に要する経費を含まないものとする。大量購入等による値引額および現金割引額は,「雑収入」として処理することができる。
5.消費支出として処理した雑誌等を合冊製本して長期間にわたって,保存,使用する図書とする場合は,その合冊製本に要した経費をもって,当該図書の取得価額とすることができる。
6.図書と類似の役割を有するテープ,レコード,フィルム等の諸資料は,利用の態様に従い,図書に準じて会計処理を行なうものとする。